磁気ネックレスに使用期限はありません
磁気ネックレス製品に使用期限の設定はありません。ただし、各製品の説明書において「機器の故障が発見された時は、使用を直ちに中止すること。」という記載がありますのでその点はご注意ください。では、磁気ネックレスの寿命は実際のところどのような感じでしょうか。それは、磁石の寿命とそれ以外の部材の寿命に分けて考える必要があります。
▲医薬品とは違って、磁気ネックレスは医療機器になりますので、使用期限は設定されていません。
磁気ネックレスの寿命1
磁石の寿命(効果の持続期間)
■若干の経年減磁はあるものの、
磁石の実用上の寿命は半永久
管理医療機器の磁気ネックレスは、その申請上の一般名称が「家庭用永久磁石磁気治療器」となっています。このように磁気ネックレスには永久磁石が使われていますが、この永久磁石の磁力は半永久的に持続すると言うことができます。
実は「厳密には」永久磁石は長い年月の間に徐々に磁力が減少(減磁)します。ですから「永久磁石」と言っても実際は「半永久」=「実用上十分に長期間継続する」磁石です。このように自然な状態で起こる減磁を経年減磁と呼びます。経年減磁の現象は磁性材にもよりますが、概ね数十年~百年単位で数%~10%程度の磁力の低下と考えておけばよいと言われています。現在ではほとんどの磁石は経時変化への対策がされており、「磁気ネックレスとしての実用上」において経年減磁は問題にならないとされています。このことから、冒頭で「磁力は半永久的に持続する」とお伝えしました。
▲マグネットの寿命について/自然減磁は数十年から百年程で数%~10%。通常の使用状況では磁気ネックレスの効果は半永久的に継続します。
■急激な減磁が起こる状況
これに対して、下記の状況では急激な減磁が起こりますので気を付ける必要があります。
①
高温では減磁が大幅に進みます。磁力が失われて磁石でなくなってしまう温度をキュリー温度と言います。それ以下でも一時的に磁力が落ちる使用限界温度があります。しかし、磁気ネックレスとして使う限り、温度は問題になることはないと言えます。
条件 | サマコバ磁石 | フェライト磁石 | ネオジム磁石 |
キュリー温度 (磁性を失う 温度) | 700~800℃ | 450℃程度 | 310℃ |
使用限界温度 (一時的に 磁力が低下) | 約250〜350℃ | 約200〜300℃ | 約80〜200℃ |
②磁場の影響で減磁が進みますので他の磁石に近づけることは避けなければなりません。なお鉄板に貼り付けておくのは、外部の磁場の影響はないため問題ありません。
③強い衝撃も避ける必要があります。強い衝撃により磁石内部の磁性の向きが乱れて減磁してしまうからです。しかし、磁気ネックレスに強い衝撃が加わることは考えにくいと思います。例えば磁気ネックレスを足元に落としてしまっても、その程度では通常減磁することはありません。
④錆びには注意が必要です。特にネオジム磁石は錆びやすい磁石です。大多数の製品は、ネオジム磁石の表面コーティングはもちろんループ素材などで防水や防錆加工をしているようです。「防水」「手洗い可能」「防水ではない」などの製品毎の取り扱い方法の表示に従ってください。
一般的に考えられる磁気ネックレスの使用状況では①~③のような特殊な環境になることはあまり考えられないといえます。これらに対して、④の錆びには要注意です。取り扱い説明書を参照して適切な取り扱いに留意してください。これらのことに気を付ければ、磁気ネックレスの「磁石の寿命」としては少なくとも十年単位では問題になることはなさそうです。
冷蔵庫の扉などに貼り付けていたら
磁気は弱くなるのでしょうか?
重力に逆らってくっつき続いていると磁力が消費されて弱くなるのではないかと心配になりますよね。しかし、そのような心配は無用です。
磁石の磁力は、鉄などの磁性原子における電子スピンによる磁気モーメントの発生によるものです。
電子スピンの向きが外部要因によって変化しない限り、磁力が著しく弱くなることはありません。
ここでいう外部要因は、上で書いた①高温、②外部磁場、③強い衝撃、④錆といったものになります。
一見不思議に感じるかもしれませんが、このような外部要因による構造の変化がなければずっと磁力は続き、重力の影響を受け続けても落下することなく鉄板にくっつき続けます。
地球の重力は、地球上のすべての物体だけでなく、月や他の星にも影響を与え続けますが、重力がなくなることはありません。物質と物質が存在する限り、重力は働き続けます。素粒子論において、重力と電磁気力は異なる性質を持つ力ですが、どちらも消費されてなくなることはありません。
なお、鉄板などに吸着させた状態で保管するのは、常に安定した磁気回路を保つことができ外部要因からの影響が少ない環境で保管することができるため、実は減磁が起きにくくなる「良い保管方法」なのです。ただし、冷蔵庫に張り付けておくときは、水がかからないように注意してください。
外部要因がなければ磁力はずっと続くのならば
経年減磁はなぜ起きるのですか?
長い時間において、大きな外部要因の影響がなくても時間とともにごくわずかに電子スピンの整列が乱れたり、物質の内部構造の変化が発生したりします。これにより経年減磁は起こります。しかし前述のように、外部要因の影響をできる限り対策していれば経年減磁は状況によりますが「10年単位から100年程度の長期間において磁力が数パーセントから10パーセントほど減少する程度」であり、人間が使う道具としてのライフサイクルにおいては大きな問題になりません。
磁気ネックレスの寿命2
磁石以外の素材の寿命
■使用による劣化
磁石以外の素材の劣化として考えられるのは、ループ部分を構成する外皮やチューブと言われるパーツであったり、留め具部品などになります。
特に留め具は小さい部品ですので、付け外しなどで負担がかかって破損しやすいものです。また洋服と同じで日々使用していれば徐々に素材が汚れたり劣化してしまうのは仕方がないという事は容易に想像できます。
前述のように通常の使用状況においては磁石の劣化は大きな問題にならないことから、「磁気ネックレスの寿命はほぼ磁石以外の素材の寿命」だといえます。ご自身に向く製品だと思ったら、「ある程度のメンテナンスをしながら、しっかりと使って適当な時期で買い替えるもの」と考えておきましょう。
よく革靴などで「毎日連続で使うのではなく、数足用意して何日かおきに使うと持ちがよい」などと言われることがあります。靴の場合は湿気による痛みが大きいということなのだとは思いますが、磁気ネックレスでも同様のことをしているという方もアンケート回答者の中にいらっしゃいました。今では様々なデザインやカラーの磁気ネックレスがありますので、テイストの異なる製品をTPOに応じて使い分けるのはいかがでしょうか。また、磁力の高い製品・少し控えめの製品で首肩の凝り具合に合わせて使い分けるというのも良いかもしれません。
■取り扱い上の注意
防水の製品、そうでない製品がありますので、添付の取り扱い説明書を良く読んでからご使用ください。特に防水ではない製品では、磁石に錆が発生したりループ素材が変質・変色したりということも考えられるため、気をつける必要があります。また濡れた製品を乾燥する際に、熱を加えたり布でこすったりすることは避けなければなりません。ドライヤーで熱い空気を当てると磁石の劣化が考えられますし、布でこすると外皮素材が痛んでしまいます。乾いた布を軽くポンポンと押し当てる程度が良さそうです。
■装着・着脱時の注意
破損が起こりやすい状況として、着脱時に力ががかかってしまう事が挙げられます。留め具はどうしても小さいパーツになりますので、特に着脱時には丁寧に扱う必要があります。
■就寝時の注意
次に考えられるのが就寝時の使用で、寝返りによって思わぬ力がかかって破損してしまうケースです。似たようなことは眼鏡でも発生します。寝返りでフレームが歪んだり、体でつぶして折れてしまうという状況です。
また、磁気ネックレスの装着で血行の状態が変わることもありますので、できれば体調管理ができない就寝時の装着は避けた方がよさそうです。特に初めて磁気ネックレスを使う場合はお気を付けください。
磁気ネックレスが壊れてしまったら
磁石の寿命は半永久と言えるほど長いので通常の使用において劣化は考えにくいのですが、ループや金具などはどうしても使っているうちに劣化が進み、いつかは破損してしまいます。磁気ネックレスが壊れた場合、以下の手順を考慮して修理依頼などの対処を行うことになります。
①破損状況を把握する
まずは、どのように壊れたのかを説明できるように整理しておきましょう。取付金具の破損、端部キャップ外れ、ループが折れ曲がった、ループの外皮が切れた、磁石が出てきてしまったなど状況を把握しておいてください。
②磁石を回収して安全を確保する
ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石などの強力な磁石が飛び出してしまった場合、まずはすべて回収してください。これらの磁石は非常に強力で、万が一飲み込んでしまって腸管などを通じて複数個が引き寄せられると、腸閉塞や腸捻転・消化管穿孔などの生命に関わる重篤な症状を引き起こす可能性があり、外科手術の必要が発生します。特に乳幼児やペットがいる場合は、一粒残らず回収することが重要です。鉄製の箱や道具などを床に滑らせると、磁石が吸着して容易に回収することができます。
③保証内容を確認する
通常、正規品として購入した磁気ネックレスには保証規定があるはずです。まずは保証書を見て保証期間内であるかどうか確認してください。保証規定外の使い方をしていない限り、保証期間内であれば修理や交換の対応を受けることができるものと思います。保証書記載の対応窓口に連絡しましょう。通常、保証書には購入日・購入店舗の記入欄があります。最近ではこれらに記入がない場合も多いようです。レシート類がこれらを証明する書面となりますので、購入時にはレシート類(または写し)を保証書とともに保管しておくことをお勧めします。
④保証期間内の場合
保証期間内であれば、多くの場合は無償修理や無償交換となるようです。メーカーまたは販売店に相談してみてください。製品付属の取扱説明書やパッケージなどに連絡先の記載があります。
⑤保証期間が終了していた場合
もし保証が切れている場合でも、有償修理ができる場合や、有償交換対応ができる場合があるかもしれません。まずはメーカーまたは販売店に相談してみてください。
⑥代替品の検討
修理が難しい場合や費用が高額な場合、買い替えを検討することになると思います。是非本サイトをご活用いただき、納得できる製品をお探しください。
Copyright © 2022-2025 Japan Marketing Research, All Rights Reserved.
Please contact us by E-mail: jm@jiki-necklace.rdy.jp |
Status |
Products
Powered by
Airy Framework for fastest Webcast