ペットには磁気ネックレスを装着すべきではない
そう考える理由、危険性についての検討
重要なことから順に検討してゆきます。
1.誤飲の危険性
ネオジム磁石など強力で小さいサイズの磁石は、誤飲によって重篤な症状を引き起こしてしまうことがあります。複数の磁石を飲み込んでしまった場合に、消化管を挟んで磁石が引き合うことで磁石の圧力がかかった部分が虚血に陥り、壊死して消化管等に穴が開くことがあります。その結果、腸の捻転・通過障害が発生し、広範囲の腸閉塞・虚血・壊死を生じ、誤飲に気付かず放置すれば死亡に至る可能性があるため、迅速に開腹手術等の適切な治療を行うことが必要です。
特に動物は、身の回りにある物を口に入れたり、噛んだりして調べようとする特性があります。この特性は反射的な行動の一つとも考えられており、常に寄り添って監視することは難しいため、危険なものはペットの周囲に置かないことが重要です。磁気ネックレスの場合は、磁石は外皮素材に封入されていますが、ペットが噛んだ場合に容易に磁石が脱落することが想像できますので、ペットの近くに磁気ネックレスを放置(ペットへの装着を含む)するという行為は大変危険なことです。
ペット用であれば、噛んでも磁石が出てこないように、例えば外皮を防弾チョッキに使われるようなケブラーやトワロンなどのアラミド繊維にすることなどの特別な工夫が必要になるのではないでしょうか。そのようなペット用として使える製品でない「通常の人間用として販売されている磁気ネックレス」は、ペットには使わないことを強くお勧めします。
2.アレルギーや皮膚反応の心配
磁気ネックレスの素材によってはペットがアレルギー反応を示したり、皮膚にかぶれや発疹を引き起こすことがあります。人間にとって比較的に安全だとされる素材でも、特定の動物では過敏に反応することがあるかもしれません。
3.効果の科学的根拠の不明確さ
磁気ネックレスには痛みの軽減や血行促進などの効果があるとされることがありますが、その効果については科学的に解明されているとは言えません。経験的に肩コリや血行の改善につながったという事例は多く報告されていますが、あくまでこれは人間における事例です。ペットにとって本当に効果があるのか、またその効果が安全であるのかは極めて不確かです。
4.磁気の安全性が不明
管理医療機器の磁気ネックレスは、製品表面の磁束密度が35mT以上200mT以下と決められています。これは人間にとっての安全性を考慮した磁力であって、ペットにとって安全かどうかの考察は一切含まれていません。研究結果に基づく明確なことは言えませんが、磁気ネックレスをしている人がペットを抱き抱えるシチュエーションは十分に考えられますが、そのようなことではすぐに問題が発生するとは考えにくいものの、ペットに装着して長時間にわたって磁力にばく露される状況では大きな違いがありそうです。影響が不明なことは避けるのが賢明かと思います。
5.過信による健康状態の悪化
ペットに限ったことではありませんが、磁気ネックレスが効果的であると過信して病気やケガの治療を遅らせることがないように注意する必要があります。獣医の診断や治療が最も重要です。
以上、特に項目1.と2.にあるような「もしもの際の大きなデメリット」に対して、「明確なメリットが得られるかどうかわからない」ということから、ペットに磁気ネックレスは使わないほうが賢明だと考えています。
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